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イーサリアムガス代の節約方法
イーサリアムブロックチェーンでガス代を節約する方法はいくつかあります。
① タイミングを見計らう
イーサリアムネットワークを利用する際にガス代を節約する方法として、最もシンプルで簡単な方法は、ネットワークの混雑状況を確認して、トラフィックが空いているガス代の安い日時に送金などの作業を行う事です。
これなら、特別な知識を必要はありません、急いで送金する時などは無理ですが、計画的に行えばガス代の節約は可能です。
ガス代の安いタイミング
上の画像の様に時間(UTC表示)によってガス代が大きく異なります。
(UTC 00:00 は 日本時間午前9時です)
ガス代はIDOイベント等の影響によって大きく変化するので、一概には言えませんが、上記の画像では
日本時間の早朝5時前後、土日の深夜から早朝がガス代が一番安いのが確認できます。
ガス代が確認できるリンク集
イーサリアムブロックチェーンのガス代の状況は下記のリンクからも確認できるのでご利用ください。
(便利なアプリもあります)
② ガス代を任意設定する
ユーザーがガス代として実際に支払う計算式は下記の様になります
GAS Limit(リミット) × Gwei(ガス単価)-実際に使用したガス=最終的に支払うガス代[ETH]
送金スピードを変更する
簡単にGAS代の設定を変える方法は上記の画面で「Low・Medium・High」を選択する方法です。
この選択は、送金スピードの変更で、選択後「最大手数料」と「予想送金時間」上部に表示されます。
Gweiを任意設定する [Advanced option]
上の確認画面で、ガス代(Gwei)を任意設定する事も可能です。
[Advanced option] (編集)を選択する事で、設定の変更をすることが可能です。
※Gweiを任意で設定する場合、送金の失敗などにより「手数料」だけ徴収される場合があります、
Gweiを任意設定する場合は、ご注意ください。
任意設定画面では、「GAS」ガスリミットと「Gwei」ガスプライスが表示されます、編集をする場合は「Gwei」のみ変更を行い、「GAS」の設定は変更しません。
Gweiの設定値は下記のリンクから調べてください
トランザクション(送金)が詰まったときには
Gweiを低く設定した場合、送金が「Pending」(保留)になってしまう事があります。
そのまま放置しておけば、「送金完了」する場合もありますが、失敗になる可能性もあるので、対処しましょう。
対処法①: キャンセルする
キャンセルをすると、送金は行われません、キャンセルの場合でもガス代は必要なのでご注意ください。
対処法②: Speed UPする。
Gweiの設定を上げてすぴっどアップすれば、送金は早く処理され、Pendingも解消されます、この場合支払うGweiは上がりますが、キャンセル手数料等は必要ないので、こちらの方が対処法としてはおすすめです。
この様に任意でGweiを設定する場合は、トランザクション詰まり等で、手数料だけ支払うはめになったりしますので、ガス代を節約する方法としては、最初に紹介したトランザクションの空いている時間を見つけて送金する方法をオススメします。
イーサリアムブロックチェーンのガス代高騰の原因
最近、イーサリアムネットワークを使った送金時に見るガス代にはうんざりします。
イーサリアムネットワークを利用する際に必ず必要になるのがガス代、最近のガス代の高騰には様々な要因がありますがその一部は以下の通りです。
ガス代高騰の要因(スケーラビリティ問題)
- トランザクション混雑緩和の為に、取引で消費されるガス代のガスリミットが1250万から1500万に引き上げられた。
- 分散型金融(DeFi)マーケットの拡大により、DeFiアクティビティが増加しDappを支えるネットワークへの負荷が増大
- 代表的なDEX(分散型取引所)で24時間当たりの取引高が4億ドルを超えるUniswapの成功も大きく影響
- イーサリアムで形成されたエコシステムの成長に比例して高騰するガス代
(スケーラビリティとは、拡張・拡張可能性の事を指します)
ガス代とは何か?
ガス代は、イーサリアムの各取引には実行するための計算資源が必要なため、各取引には手数料が必要となります。ガスとは、Ethereum上での取引を成功させるために必要な手数料のこと。
ガス料金は、イーサリアムのネイティブ通貨であるイーサリアム(ETH)で支払われます。
ガス料金はgweiで表示されますが、これはETHの単位であり、1gweiは0.000000001 ETH(10/9ETH)に相当します。例えば、「ガス代が0.000000001 ether」と言う代わりに、「ガス代が1gwei」と言うことができます。
ガスリミットは、マイナーが1ブロックを処理する為に必要なデータ量と演算量を制限するもので
ガス代は、ユーザーが設定可能です。
マイナーは、マイニングで獲得出来る報酬を最大化する為に、ガス代の高いトランザクションや演算を優先的に処理します。
このためイーサリアムの取引が活発になるとガス代は高騰します。
手数料は数ドルの時もあれば、数百ドルまで高騰する時もあり、ユーザーにとっては嬉しくないシステムになっています。
ただし、ガス代の高騰はイーサリアム・エコシステムを守る為の重要な要素でもあります。
ガス代の高騰は、スパムや悪質なbot、Dos攻撃等のリスクからネットワークを守る手段にもなっています。
ガス代高騰の解決策(スケーラビリティの解決)
イーサリアムのガス代は、「マイナーへの充分な報酬」「トランザクションの混雑緩和」「リスク管理」の観点から考えると必要不可欠な仕組みです。
しかし、このままエコシステムの拡大に比例して高騰を続けることになれば、最終的にはユーザビリティが阻害されイーサリアムネットワークを崩壊させかねない課題でもあります。
この重大な課題を解決できる手段として期待を集めているのが、【セカンドレイヤー】(Layer2)と呼ばれる、新たに開発が進められている仕組みです。
このセカンドレイヤーは、現在稼働しているメインのイーサリアム・ブロックチェーン(Layer1)とは別の階層(レイヤー)を作り、そこで処理の一部を行う事でレイヤー1への負担を軽減し、高速処理を可能とし、スケーラビリティ問題を解決できる方法として注目を集めています。
ただセキュリティの脆弱性の問題等もあり、いつどのように導入されるかはまだ不明です。
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